好きを引き出す「返報性の法則」を活用する!
「網様体賦活系」でターゲットを絞って、相手の「自己肯定欲求」を満たしてコミュニケーションの畑を耕したら、次は 種を植えなければなりません。それは、「好意の種」であり「恋愛の種」をしっかりと、人生と言う畑に植える必要があります。
ここでのキーワードは「返報性」です。人間の行動心理には、返報性の法則が働いています。
例えば、初対面の人が、あなたにイキナリ敵意むき出しでケンカ腰に話しかけてきたら、あなたはどう思いますか? 絶対に良い気持ちはしませんし、それどころか瞬時にこっちらも明確な敵意だったり、悪意を持ちますよね「悪意には悪意が返って来る」これが心理学的に言う「返報性」の法則なのです。
「好意」もまた然りなのです! ここでは「好意の返報性」を活用します。
人は、自分の自己肯定欲求を満たしてくれて、しかも好意を示してくれる人に好意を持つ習性を持っています。つまり、好意的な相手には好意で返そうとします!
あなたも経験あると思いますが、初対面でも好意的に接してくれる相手には、こちらも好意的になって「いい人だなー」と思った経験があるはずです。
敵意には敵意が返って来るように、好意には好意が返って来ます。これは人間の習性です。
例えば、イメージしてみて下さい、普通に考えて、自分に好意を持っていてくれる人にはあえて嫌われようとは思わないですよね、よほどのへそ曲がりの事はここでは置いといて下さい。
どちらかと言うとこの傾向は、愛されたい動物の男性に強いのですが、別に恋人とか結婚に限らず、自分の事を良く思ってくれている人には、こちらも悪い気はしませんし、意識してなかったけど、周りから「あの子があなたの事好きなんだってよ!」と聞いたとたん意識しちゃった事ってありませんか? ありますよね!!私はあります!!!
返報性がもっと分かりやすいケースとしては、スーパーやデパートの地下なんかでよくある「試食」ってやつですね。
あれって正直食べたいですよね、販売員が「どーぞぉー」って優しく差し出して来て、ラッキー!なんて思ってパクって食べたら美味しくてつい「美味しい」なんて言っちゃったら、待ってましたとばかりに販売員さんの商品説明なんか始まって、一生懸命説明してるし、食べちゃってるし美味しいって言っちゃったもんだから無視できなくて「フムフム」なんて聞いてしまって、いらなかったのについつい買ってしまった・・・試食してなくて、説明だけされてたら買ってなかった・・・なんて事ってないですか?
これって気が弱い強いに関係なしに、受けた恩や借りを返そうとする習性が人には備わっているのです、試食の原理じゃないですが、仕事においてもそうです。
見ていますと優秀な営業マンは天然なのか計算しての事か分かりませんが、共通して「爽やかな図々しさ」をそなえていますが、これが超が付く超優秀な営業マンは、相手に「清々しい好意」を感じさせます。
超優秀な営業マンは、けして売り込みません、コミュニケーションの中で好意を持って相手の立場に立って接し、相手の役に立とうと思う、そして、相手が何を求めているかを察して、自分に何が出来るかを考えて、それを実行に移すと「どうせどこかで買うなら、あなたから買うわ・・・!」とお客さんから言ってきます。これを私は「好意獲得の3要素」と呼んでいます!
察して・考えて・実行する・・・これが、言い換えればたったこれだけなのに、人はなかなかできないのです。ついつい自分の気持ちや意見を通したくなってしまったり、感情的に反応してしまいます。
男女の恋愛・結婚についてもまったく同じことが言えますが、男性と女性では「商品購入」と違って、望んでる事や思考パターンが違いますので、成婚哲学シリーズ第二章の男心女心の傾向を理解して、察して考えなければなりません。
察しようともしない、という自己中心的な人もけっこういたりしますが、その人に一方的に好意行動をして相手が気付いて変わる場合もありますが、多くの場合は不公平感につながりますのでご縁がなかったと切り替えるのも大事です。
相手が何を望んでいるか「察する」事は出来ても、自分に何が出来るか考えなかったり、相手が何を望んでいるか「察して」、自分に何が出来るか「考えて」みたけど、実行に移さなかった・・・って人もけっこういるのではないでしょうか。
私達のクライアントの中で、お見合いする相手の誰からも好かれて交際を申し込まれる元アナウンサーの女性がいました。 ある時、男性クライアントの医師とお見合いをセッティングする事になりました。
その男性医師は、色んな女性とお見合いするんですが、何人と会ってもお断りしてくるので、その男性とお見合いした女性に、今後の参考にしたいのでとお見合いでの状況を聞いてみると、医師の方は仕事で細菌の研究をしているらしく、話す話題が細菌の事しかなかった・・・とのことで、すべて女性からお断りで男性の方からも交際希望が出たことがないような男性でした。
ところがその元アナウンサーとお会いすると初めて医師の方から交際希望が来ました、その元アナウンサーはその後も男性会員で会話がネガティブだったり、要求が厳しかったりして、普段なかなか交際希望を出さなかった男性からも、続々と交際希望が出ていました、いったいどんなお見合いでの会話をしているのかを是非知りたくて、交際希望を出した男性達に聞いてみた事を分析すると、相手の男性が懐疑的だったりネガティブな話ばかりしてきても彼女は、ポジティブな言葉で楽しい会話にして返していたとの事でした。
卓球で言えば、相手がどんなスマッシュやカットボールを打って来ても、優しくポーンと打ちやすい球を返して来るので、自分も変わり優しい球を打つようになったそうです。
そして、男性は彼女と話すと自分が会話上手になった気になって楽しかった・・・と言っていた、普通の女性ならドン引きしてしまうような、つまらなかったりネガティブな会話を、好意的に切り返すことによって起こった変化と言えるでしょう。
まとめましょう「出会いを成功」させて相手からも「好き!」を引き出すには、まずは自分から好意を持って相手を理解しようと接し、相手の「好意の返報性」を引き出すことが不可欠です。 好意を持っているのに上手くいかないと思っている方は、そもそも好意の度合いが低かったり、好意の伝え方が良くなくて、相手に好意が伝わっていないことも多いので、男女間の心理を理解したカウンセラーやコンサルタントに相談してみる事をお勧めします。